【Fate/Zero】「僕はね、正義の味方になりたかったんだ」とは？ あの名シーンを徹底解説！

「僕はね、正義の味方になりたかったんだ」

このセリフはFateシリーズの中の『Fate/Zero』に出て来るセリフです。

非常に有名なセリフとして知られていますが、いわゆる言ってそうで言ってないセリフで、実際には「僕はね、正義の味方になりたいんだ」というのが正解です。

それでは見ていきましょう。

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概要

「僕はね、正義の味方になりたいんだ」は『Fate/Zero』第25話「Fate/Zero」で主人公の衛宮切嗣えみやきりつぐが最後に残した言葉です。

『Fate/Zero』はFateシリーズの原点である『Fate/stay night』の前日譚となる話で、10年前の第四次聖杯戦争が舞台となっています。『Fate/stay night』では衛宮士郎えみやしろうが主人公ですが、本作ではその義父、衛宮切嗣が中心となって話が進んでいきます。

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衛宮切嗣は「魔術師殺し」としての異名を持つ凄腕の殺し屋で、第四次聖杯戦争にてマスターとして戦います。作中では近代兵器を多用するなど、冷酷で卑怯な行動が目立つ一方、争いの無い世界を本気で目指しており、「正義の味方」になるという夢を持っています。

幼少期、仲良くしていた村の少女シャーレイが、とあることがきっかけで人を食う怪物になってしまいます。

完全に自我を失う前、シャーレイは切嗣に殺してほしいと頼みますが、切嗣は大切な人を手にかけることなど出来ず、その場から逃げてしまいます。

その後、それが原因で村人は全滅し、シャーレイもろとも村のすべてが炎に飲まれてしまいます。

自分の選択のせいで大勢の人を死なせてしまったことに絶望した切嗣は、それ以降、「多数を救うために少数を切り捨てる」ことを是とするようになり、どんなに大切な人であっても他の多数を救うためなら見捨てるという信条を自分に課すようになります。

使われたシーン

『Fate/Zero』第25話「Fate/Zero」

聖杯戦争後、自身が執った選択によって冬木市に大災害を引き起こしてしまった切嗣は、その中から唯一助け出せた少年、士郎を引き取り、静かに余生を過ごしていました。

ある日、自らの命が残り少ないことを悟った切嗣は、士郎に自分がかつて持っていた夢の話をします。

「子供のころ…僕は正義の味方に憧れてた…」

切嗣の言葉に士郎は少し不満げな表情を浮かべます。

「なんだよそれ、憧れてた…って」「諦めたのかよ」

「うん…残念ながらね」

「ヒーローは期間限定で、大人になると名乗るのが難しくなるんだ」

「そんなこと、もっと早くに気づけば良かった…」

自分の理想を追い求めることですべてを失ってきた切嗣は、そんな後悔混じりの言葉をつぶやきます。

それじゃあしょうがないなと言う士郎。それに対して切嗣も、本当にしょうがないと夜空を仰ぎます。

そこにはかつてシャーレイと二人で眺めたときのような綺麗な満月がありました。

「ああ…本当に、良い月だ…」

あの時、シャーレイに想いを伝えられなかったこと、シャーレイからの「どんな大人になりたいの？」という問いに恥ずかしくて答えられなかったことを思い出す切嗣。

あの時想いを伝えていれば、答えを言っていれば何か結末は変わったのだろうか。

そう思っていると士郎はふと頷き、口を開きます。

「しょうがないから、おれが代わりになってやるよ！」

「爺さんは大人だからもう無理だけど、おれなら大丈夫だろ」

「まかせろって、爺さんの夢は…」

自信満々にそう宣言する士郎。それを聞いた切嗣は、こんな綺麗な月の下で誓えるのなら、この子はきっといつまでもこの日を忘れずに進んでいけると確信します。

そして自分の答えられなかった夢、叶えられなかった願いを士郎に託せたことに満足して、切嗣はゆっくり目を閉じます。

「そうか…あぁ…安心した…」

「ケリィはさ、どんな大人になりたいの？」

遠い記憶から聞こえるシャーレイの声。

改めて問われるその問いに、今度は自信を持って答えます。

「僕はね、正義の味方になりたいんだ」

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まとめ

「僕はね、正義の味方になりたいんだ」は『Fate/Zero』第25話「Fate/Zero」での衛宮切嗣のセリフです。

切嗣の物語の終わりと士郎の物語の始まりが交差するこのシーンは、Fateシリーズの他作品の中でも何度も出てくるほど重要なシーンです。『Fate/stay night』は士郎目線、『Fate/Zero』は切嗣目線で描かれているので、それぞれの違いを楽しみたい人は、両方見るのをおすすめします。

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